2014.7.3
蕨の家
4月に予告した造作家具工事(その2)の現場の紹介です!(1ヵ月更新怠けてしまいましたが元気です)6/29に引き渡しを終えて少し脱力気味ですが、補助金申請(長期優良住宅、木材利用ポイント)が控えているので気が休まりません。
外観は自然素材の質感が感じられる佇まいで、バルコニーや戸袋、窓手摺も木で設えています。越し屋根ハイサイド窓から自然光を採りいれ、2階も快適な住空間になりました。
玄関入って正面に造作下駄箱。でも4人家族なので、これでは足りません。隣にシューズクローク、コート収納があるので、玄関は雑然とはならないでしょう。
リビングダイニングのカウンター収納は、キッチン背面からPCカウンター、出窓のTV置き場へと連続した形態で、大工も頭を悩ました造作。写真だとそのあたりが判りづらいですが、杉板1枚1枚を剥いでカウンターや側板に成形しています。
キッチンはプラン上制約があった為二列にした経緯があったそうです。ガス台や調理機器置き場が背面にあり、シンク側への汚れも抑制され、何よりも動きが少なくて使いやすい。既製品メニューからオーダーできるのでこれはお勧めします。奥はパントリー室で勝手口ドアの両側に収容できる可動棚があり、整理し易そうです。
洗面所には奥行きの浅い収納棚(反対側も手洗い室から使う同じ収納棚あり)、ランドリーパイプ、家族の人数分のバスタオル掛け。
2階納戸のクローク収納の棚板には、お雛様のケース類をしまうことを想定して採寸の上施工。
階段室ホールは只の手摺壁にせず、デスクカウンター兼飾り棚を巾剥ぎ板で造作(1行で書くと簡単ですが実は大変)天井はツインポリカ越しに柔らかなあかりが入り、吹き抜けを介して1階へと繋がり、閉塞感がありません。
こちらは木材利用ポイントの即時交換制度で製作した、子供室の可動クローゼット。裏も両側も杉板化粧張りにしたので、並列置きだけでなく、将来間仕切り代わりにも使えます。コスト優先だと既製品のほうが安いのですが、同質材でつくられたものは廻りと溶け込んで違和感が無く納まります。
コンパクトな家なのですが、(延床面積30坪未満)狭さが気にならないのはプランニングは勿論の事、身近に杉板や漆喰壁の色香が感じられるからかも知れません。ある種の懐かしさの記憶のような、柔らかく包まれる安心感であり、それは今流行の新建材多用の家からは得にくいものだと思います。
最後にY様。長い間お待たせしてしまいました。ようやく新居での生活が始まりますが今後もお付き合いの程宜しくお願い致します。可愛い姉妹も不注意で床や壁を汚したり傷つけてしまったりするかもしれませんが、そういう事で余り厳しく叱らないでくださいね。それよりも家族ひとつ屋根の下、いっしょに生活する時間を大切にしてください。きっと素敵な記憶となってかけがえのない無形の財産になるはずですから。
去年の9/29に初めてお会いした時に頂いたもの。余りにも髪の毛が少なかったので書き足してもらいました。
これを見てがんばろうと思ったものです(単純ですので)
ちょうど丸9ヵ月後の6/29が引き渡し日でした。ありがとうございました。
thanks 設計監理 アトリエ ヌック
NPO 木の家だいすきの会